パシュパティナート 世界遺産

2011年4月にネパールを訪れた。

パシュパティナートはシヴァ神を祀るネパール最大のヒンドゥー寺院であり火葬場、世界遺産に登録されている。

パシュパティナートへ着いてタクシーを降りると、地元の若者が話しかけて来た。

「ハロー。僕は学生なんだけど、良かったらガイドとして雇ってくれませんか?」

発展途上国ではこうした学生ガイドが割と沢山いる。

先進国との経済格差が大きいので、1~2時間ガイドをした料金でも学費と生活費の足しになるからだ。

彼は大学生だそうだ。

私たちは彼にガイドを頼むことした。

もしも解説がなければ、意味のわからない建物の連続だったからだ。

その土地に詳しいガイドを現地で雇うのはいい案だ。

私は今でも時折そうしている。

パシュパティナートで印象的だったのは、野生の猿が多いことだった。

東南アジアはどこも猿が多い。

中に両腕のない猿がいた。

ガイド君に聞いてみると、恐らく電線をつかんで感電したのだろうとのこと。

なんとも痛々しい話に胸が痛んだ。

パシュパティナートは遺体を火葬する火葬場だ。

川沿いに「焼き場」が並んでいた。

焼き場と言っても室内の焼き場ではない。

全部露天だ。

川沿いの露天で火を焚いて燃やし、そのまま灰は川へ流すのだ。


天気が暗かったせいもあるのかないのか、パシュパティナートの空気は重かった。

ずーんと沈みこむような重い空気に満ちていた。

ガイド君の解説を聞きながら歩き回る敷地内も、少し空気が淀んでいるような感じがしていた。

ガイド君がとっておきの場所へ連れて行ってくれた。

向こう側へかけてずらり同じ形の建物が並んでいる。

一方からのぞき込むと向こう側まで見える仕組みになっている。

ずらりと並ぶ同じ形の建物の一つで休憩をしている人たちがいた。

同じく敷地内で見かけたサドゥー。

詳しくは知らないが、サドゥーは今でも仙人のような生活をしているのだろうか?

うっかり写真を撮ると「撮影料」を求められるので注意が必要だ。

もちろん料金を払って撮影するならOK。

パシュパティナートは少し小高い丘になっていて、そこから見下ろせる位置に老人ホームと思われる建物があった。

しばらく丘に座ってその建物の様子を見ていた。

建物の中からひっきりなしに人が出たり入ったりしながら何かをやっている。

洗濯物を取り込んだり、何かを手配したり、生活をしているらしかった。

火葬場の隣に老人ホームってなんか趣味の悪い立地だなぁと思ったりしたが、そういう感覚も日本人のものなのだろうか。

インドでもそうだが、ネパールの人たちも着ているものが皆素敵だ。

もちろん近代的な洋服ではない。

だけど色とりどりで鮮やかで、素敵なセンスの衣服だと思う。

そしてみんな似合っている。

建物から少し離れたところで話し込んでいる二人がいた。

まさしく茶飲み友達。

歳をとってこんな風にお喋りできる友達がいるっていいなと思いながら見ていた。


パシュパティナートは総じて少し暗く重苦しい印象だった。

歴史のある建築物や仏像が多いこともあるだろうけど、何かそれとは違う雰囲気を持っているようにも思えた。

例えば、ボダナートなどとはかなり質の違う空気が流れているように感じた。

Club 71 SOHO その2

スワヤンブナート 世界遺産

関連記事

  1. カトマンズ タメル地区

    2011年4月にネパールを訪れた。タメル地区はカトマンズ一の繁華街。…

  2. ボダナート 世界遺産

    2011年4月にネパールを訪れた。それまでの数年間に色々あって旅行ど…

  3. 職人のアトリエ

    2011年4月にネパールを訪れた。ネパールを訪れたときの目的の一つは…

  4. パタン ダバール広場

    2011年4月にネパールを訪れた。旧王宮の街として知られるパタン。…

  5. スワヤンブナート 世界遺産

    2011年4月にネパールを訪れた。2015年の大震災で失われた建造物…

プロフィール

 

1973年生まれ。

 

1993年から今までで19か国(一部地域)を訪れ、5か国での生活を経験しました。

 

当サイトはそれぞれの場所の思い出を綴った紀行文サイトです。

 

プロフィール詳細はこちらから。

最近の記事

PAGE TOP